GDPとは? 〜日本のGDPは500兆円?NNP?NDP?GNP?わかりやすく解説します!〜 | SayGee!![セイジー!] | 政治・選挙の基礎から最新ニュースまで、わかりやすく解説!
記事イメージ

GDPとは? 〜日本のGDPは500兆円?NNP?NDP?GNP?わかりやすく解説します!〜

  • 経済の仕組み
  • 経済のニュースでよく聞く言葉のひとつに「GDP」があります。

    このGDP、経済のニュースを理解する上では「必ず知っていなければならない言葉」でもあります。

     

    ということで、今回はGDPについて勉強していきましょう!

    それでは、レッツビギン!

     

    GDPとは?

    GDP=国内総生産

    GDPとは、Gross Domestic Productの略で、日本語では「国内総生産」といい、細かくいうと、「国内で一年間に生産した付加価値の総額」となります。

    このGDPの値が大きくければ大きいほど、その国の経済の規模が大きい(その国が発展している)ことを表します!

    gdp_640-430

     

     

    でもこのGDP、「付加価値」がクセものです。

    決して、「その国での、1年間の売り上げ総額」ではありません。「付加価値」の総額です。

     

    一体「付加価値」とはどうゆうことでしょう?

     

    付加価値とは?

    付加価値とは「自分が付け足した価値」という意味です。

    みかんジュースの例で見てみましょう!

    1本のみかんジュースを売る為に、

    みかん農家はジュースメーカーにみかんを30円で売り、

    ジュースメーカーはスーパーにジュースを80円で売り、

    スーパーは消費者に100円で売ったとします。

    となれば、1本のジュースで合計210円の売り上げが上がっていることになります。

    %e5%a3%b2%e3%82%8a%e4%b8%8a%e3%81%91%e3%82%99%e7%b7%8f%e9%a1%8d_640-640

    この「売り上げ総額」では経済の規模はちゃんと計れないんです。

    なので、「自分がしたことだけに対しての売り上げ」のみを考えます。

    例えば上の例では、ジュースメーカーは「30円のみかん」を「80円のジュース」として売りました。ということは、この差額の「50円」が、ジュースメーカーが「みかんをジュースにすること」によって産み出した付加価値」ということになります。

    なので、上の例でいうと、売り上げ総額は210円ですが、付加価値総額は100円ということになります。

    %e4%bb%98%e5%8a%a0%e4%be%a1%e5%80%a4%e7%b7%8f%e9%a1%8d_640-640

    この付加価値の総額こそが、GDPになるのです。

     

    GDP=国民のお買い物総額

    実はこのGDP、「付加価値の総額」でありながら、「消費者のお買い物額」でもあるのです。

    上の図でも見てみても、両方100円ですよね。

    従って、GDPは「その国の1年間の付加価値総額」ともいえますし、「その国の1年間の国民のお買い物総額(消費総額)」とも言えるのです!

     

     

    名目GDPと実質GDP

    また、GDPには「名目GDP」と「実質GDP」の2種類があります。

     

    名目GDPは、「その年の純粋な付加価値の合計額」で、実質GDPは「物価変動を考慮した上での、その年の付加価値の合計額」です。

     

    ちょっとややこしいですね。

    例えば、なんらかの理由で、1年の間に物価が2倍になったとしましょう。そうなると、GDPも2倍になっちゃうわけです。

    「GDPが2倍になった!」と言っても、経済が2倍に大きくなったわけではありまえせんよね。ただ単に「経済の規模は同じまま、物価が2倍になった」だけです。

    そうすると、GDPが「経済の大きさを計る指標」の役割を果たせなくなっちゃうわけです。

    それでは困るので、「物価の変動を考慮した、実質GDP」も存在します!

     

    現在のGDP

    日本のGDP

    日本のGDP(名目)は、約499兆円(2015年)です。

    端数は省略して「大体500兆円」と覚えておきましょう!覚えやすい!

    ちなみにここ数年の推移としては、こんな感じ!

    %e6%97%a5%e6%9c%ac%e3%81%ae%e5%90%8d%e7%9b%aegdp_640-640

    ここ10年は、500兆円前後で推移しています。

    ただ、GDPが下がっている年って、リーマンショックで世界的大不況が起こった年だったり、東日本大震災の年だったりするんですね!

    なので、「予想外の出来事」を除くと、まだまだ日本は少なからず成長はしているんですね!

    ちょっと一安心。

     

    では次に、世界のGDPを見てみましょう!

     

    世界のGDPランキング

    世界のGDPランキングはこんな感じ!

    gdp%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%82%ad%e3%83%b3%e3%82%af%e3%82%99_640-640

     

    日本は世界3位ですね!立派な経済大国です。

    しかし、なんと言っても特筆すべきはアメリカと中国の特出具合!

    2位中国と3位日本の間なんて、約3倍です。

     

    しかもこれでも、日本って2009年までは世界2位だったんですよ。

    それが2010年に中国に追い抜かされたと思えば、たった数年で大きく差を開かれました。

    恐るべし!中国!!!

     

    その他の経済指標

    また、経済の規模を計る指標は、GDPだけではありません。

    その他の代表的な指標も見ていきましょう!

    今回見る指標は、「GNP」「NDP」「NNP」です。

    %e7%b5%8c%e6%b8%88%e6%8c%87%e6%a8%99_640-430

    GNP:国民総生産

    GDP=国内総生産に対して、GNP=国民総生産です。

    例えば、日本人がアメリカで稼いだお金は、GDPでは「アメリカのGDP」に、GNPでは「日本のGDP」になります。

    要は、「どこの国で稼いだ」がGDP、「どこの国の人が稼いだ」がGNPですね!

     

    NDP:国民純生産

    これは、GDP(国内総生産)から固定資産減耗を差し引いた額です。

    まあ、言って見れば「GDPよりも、よりリアルな指標」です。

    固定資産減耗とは?

    固定資産減耗とは、企業の減価償却のようなものです。

    例えば、ある企業が500万の機械で、100万円の価値を生み出したとします。

    しかし1年間も機械を使用していれば、機械はすり減り、機械自体の価値が下がっていきます。

    そこで、翌年には機械の価値が10万円下がったとすると、前年とおなじ100万円の価値を生み出したとしても、実際は機械の消耗で10万円価値が下がっているので、実質の価値は、100万円ー10万円の90万円、ということになります。

    この、機械の消耗費10万円を含むか含まないかが、総額(GDPやGNP)と純額(NDPやNNP)の違いになります。

     

    NNP:国民純生産

    ここまでくると皆さんもうお判りですね。

    NDPは「一年間の間に、ある国民が産み出した付加価値の総額。ただし固定資産減耗を差し引く。」ものです。

     

    ただ、正直なところ、NDPやNNPはあまり使われません。

    なぜなら、固定資産減耗をしっかり把握するのは非常に難しいからです。

     

    まとめ

    それでは今回のまとめにいっちゃいましょう!

    • GDPはその国の経済の規模を計る指標で、大きければ大きいほど経済が発達している。
    • GDPとは、一年間に国内で生み出された付加価値の総額。
    • GDPとは、国民のお買い物総額でもある。
    • 日本のGDPは約500兆円で、世界第3位。
    • だけど世界2位の中国とは3倍ほど差がある。
    • GDP以外にも、GNPやNDP、NNPなどの経済指標がある。

     

    それでは今回はここまでにしましょう!

    また別記事でお会いしましょう!チャオ!