現代政治の原点!三権分立をわかりやすく解説! 〜国会・内閣・裁判所からなる、現代政治の基盤〜  | SayGee!![セイジー!] | 政治・選挙の基礎から最新ニュースまで、わかりやすく解説!
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現代政治の原点!三権分立をわかりやすく解説! 〜国会・内閣・裁判所からなる、現代政治の基盤〜 

  • 政治の基礎
  • 三権分立という言葉を耳にしたことが無い人は、日本では非常に少ないでしょう。中学校や高校の授業で、耳にタコができるくらい聞かされた言葉だと思います。

    なぜ、そんなに何回もこの言葉を聞かされたのでしょうか?

    それは間違い無く、この三権分立というシステムが「めっちゃくちゃ重要だから」です。

    でも、意外にこの三権分立を説明できる人って少ないんですね。特に、「国会と内閣の違いって、なんだっけ?」とお思いの方も多いのではないでしょうか。

    ということで、この三権分立、完璧に理解しちゃいましょう!

    それでは、レッツビギン!

     

     

    三権分立とは?

    三権分立とは、「一人が全権力を握ると暴走しちゃうから、権力は分け合いましょうね!」という考え方の元に成り立ってます。

    それもそのはず、このアイデアは1748年にフランス人のモンテスキューさんが発表したのですが、その頃の世界と言えば独裁政治が当たり前でした。

    そんな世の中で、モンテスキューさんが「このままじゃいかん!」ということで考えついた案が、三権分立です。

     

    三権分立の基本的な考え方

    三権分立の「三権」とは、立法・行政・司法です。

     

    1つ目の立法とは「法律を作る」機能です。日本であれば、国会が唯一の国としての立法機関にあたります。

     

    2つ目の行政とは、「国として、国民に対してのサービス」を行う機能です。日本は、内閣が行政機関になります。で、この内閣は基本的に15 名ほどの大臣からなります。この大臣たちのリーダーが、内閣総理大臣ですね。

    ただ、こうなると、「内閣が国民に対してのサービスをしてるの!?」とツッコみたくなるところですが、そこの部分は警察をイメージしてください。

    警察は、悪い人を捕まえることにより私たちに「安全な生活ができる環境」を与えるというサービスを提供しています。

    この警察を管理している機関が警察庁という組織で、警察庁は内閣府の下につく組織です、内閣府の長は総理大臣ですので、警察の様な「国が行うサービス」は各大臣の管轄にあるのです。

     

    そして3つ目の司法とは「ルールに基づいて裁く」機能です。裁判所ですね。

    で、この三権分立では、この3種類の権力をそれぞれ別の機関が分散して持つことになります。もちろん目的は「権力の暴走化を防ぐこと」です。

    仮に一人がすべての権力を持っていたとしましょう。でしたらその人は、自分の都合の良いルールを作り、自分の都合のいいサービスのみを国民に行い、自分が嫌いな人だけを裁ける様になります。想像しただけでも恐ろしいですね!

     

     

    三権分立の「抑止機能」

    で、この三権分立ですが、ただ単に「権力を分散させる」だけではなく、なんと「お互いの行いを監視・抑制しあう」という役割も持っているのです!

    この関係が、教科書などでよく見るこの図です!
    どん!

    三権分立

    と、この図の様に、国会・内閣・裁判所は絶妙な三角関係の上で成り立っているのです。

    では、ひとつづつ詳しくみていきましょう!

     

    国会→内閣のチェック

    国会は、内閣総理大臣を決めることができます。このことを「首相の選出」と言います。

    実際の仕組みは、国会が首相を決める=国会議員の多数決で決まる=一番国会議員の数が多い政党のリーダーが首相になる、という形ですね。

     

    内閣→国会のチェック

    国会は「今の内閣ではダメだ!」と思えば、内閣のメンバーに退陣を求めることができます。これが「内閣不信任決議」と言います。

     

    国会→裁判所のチェック

    裁判官は、日本で最もクビになりにくい職業の内のひとつです。仮に誰かが裁判官をクビにできるとなれば、裁判官はその人の顔色を伺わないといけなくなり、公平な判断ができにくくなるからです。

    しかし、裁判官が何か問題を起こした時は、別の裁判官に裁かれるのではなく国会議員に裁かれるのです。

    この、裁判官を国会議員が裁く裁判を裁判官弾劾裁判といい、その結果次第で裁判官を罷免(クビ)に出来ます。

     

    裁判所→国会のチェック

    裁判所は、ある人や団体の行いがルールに反していないかをチェックするのが仕事です。刑事事件なら、容疑者が法律に反しているか、というチェックをしますね。

    これは、国会に向けても同じことです。日本で一番強い力を持っているルールは日本国憲法なので、国会が作るルールが憲法に反していないか、というチェックを裁判所は行います。

    これを、法律の「違憲審査」と言います。

     

    裁判所→内閣のチェック

    裁判所は、内閣にも国会と同じ様に、内閣が行う行政が憲法に反していないかをチェックする、違憲審査権を持っています。

     

    内閣→裁判所のチェック

    裁判所は支部を含めると全国に1,000件以上あり、そのトップに位置するのが、東京にある最高裁判所の長官という人です。

    この長官は、内閣総理大臣によって指名されます。

    また最高裁判所の判事14人(長官に次ぐ、偉い人たち)も内閣の任命に基づきます。

     

    まとめ

    以上の様に、国会・内閣・裁判所の3者で権力を分散させ、お互い監視しあうことにより、政治のシステムが成り立っているのです。

     

    ただ、正直言って、この三権分立は細かく見すぎると難しいです。

    衆議院の解散や、内閣不信任案などはニュースでもたまに出てくるので知っていて損はないですが、「弾劾裁判所」や「最高裁判所の判事の任命」なんて、まあほとんどの人が関わりがないですもんね。

     

    ということで、あまり細かいところまでこだわるよりも、

    「権力分散の為に、国会・内閣・裁判所はそれぞれ独立しており、お互いの動きを監視している」

    という概念だけは覚えておきましょう!

     

     

    ということで、今回はここまで!

    また別記事にてお会いしましょう!チャオ!