【政党解説】自民党ってどんな政党? 〜圧倒的支持で、ナンバーワンを走り続ける自民党をわかりやすく解説!〜
さて、日本の政治の中にはたくさんの政党がありますが、その中でも長年に渡り、圧倒的な支持率を誇るのが、自民党です。
今回は、この自民党をわかりやすく、かつ深く解説していきます!
それでは早速、レッツビギン!
目次
自民党って、どんな政党?
自民党の概要
まずは自民党の概要を見ていきましょう!
自民党ってこんな感じ!
名称
正式名称は自由民主党で、略して「自民党」です!
歴史
自民党は1955年に「自由党」と「日本民主党」という2つの政党が合併してできました。
で、その合併以降、なんと1993年までの38年間、自民党は2位の日本社会党を退けながら、政権を握り続けました。
なので、自民党と社会党の2トップで長らく争っていた形を「55年体制」と呼んだりします!
議席数
2016年12月現在の議席数は、衆議院が292議席で、参議院が122議席です!
衆議院・参議院ともに過半数を超える圧倒的ナンバーワン政党です!
自民党の幹部
自民党では、総裁と党三役と呼ばれる幹事長・総務会長・政務調査会長(政調会長)がめちゃくちゃ偉いのです!
総裁:安倍晋三(あべしんぞう)
幹事長:二階 俊博(にかい としひろ)
政調会長:茂木 敏充(もてぎ としみつ)
総務会長:細田 博之(ほそだ ひろゆき)
自民党の党三役、としみつ・としひろ・ひろゆき!ややこしい!
自民党の派閥
自民党はかなり大所帯の政党なので、政党の中でも色々派閥があるのです!
現在は主に下記の8派閥!
大きい順に、
細田派【清和政策研究会】(約90名)
額賀派【平成研究会】(約50名)
岸田派【宏池(こうち)会】(約40名)
麻生派【為公(いこう)会】(約40名)
二階派【志帥(しすい)会】(約40名)
石破派【水月会】(約20名)
石原派【近未来政治研究会】(約15名)
山東派【番長政策研究所】(約15名)
↑左の女性が山東昭子さん
になります。
それぞれの派閥は人の名前ですが、もちろんその人がトップになり、【】の中の名前がそれぞれの政策集団の名前です!
自民党の政治スタンス
自民党の政治スタンスとしては、
- 経済統制は小さめ
- 政治・文化的統制は大きめ
という特徴があります。
経済統制は小さめ
自民党は「経済発展のためには、国はあまり経済に介入しないほうがい良い」という「自由主義経済」の方針のもと、経済にはあまり介入しません。
例えば税金。自民党は他の政党よりも、国民や企業から積極的に税金を集めようとはしません。
裏を返せば「国民に還元するために、あまりお金を集めない」ということです。
なので、自分で稼いだお金が税金で持ってかれることは少ないですが、その分低所得者の手当ても少ないので、格差は広がりやすいというデメリットがあります。
ただ、この方が多くの人が「ビジネス」に積極的になるので、国の経済は発展しやすいというメリットがあります。
政治・文化的統制は強め
自民党は、緊急事態の時は政府の権限を一時的に大きくする「緊急事態条項」を憲法に盛り込もうとしたり、国の運営に関する秘密事項を国民に知らせない「特定秘密保護法」を作ったり、都合の悪いテレビ局には「電波停止命令」を出すかもしれないと、国民を統制する力は他の政党よりも強めです。
この方が、政府が国をコントロールし、安定した政治を行うことができますが、日本国憲法に書かれている「国民の自由」が少し奪われる、というデメリットもあります!
自民党の支持団体
政党にとって、支持団体は非常に大切です。
各政党は、その支持団体に有益な政策を建てるかわりに、選挙の時にガッツリとその政党の候補者に投票をしてもらいます。
経団連(日本経済団体連合会)
経団連は、簡単にいうと「1000以上の大企業の集まり」です。
自民党は、法人税の上限を制限するなど、大企業を優遇する政策が多いので、経団連も非常に支持しているのです。
日本医師会・日本歯科医師会・日本薬剤師会
それぞれが全国の医者・歯医者・薬剤師さんからなる団体です。
これらの団体は、医療制度に関する大々的な改革は嫌う傾向があるため、自民党も医療改革はなかなか行おうとはしません。
日本自動車工業会
これは、トヨタ・日産・ホンダなどの日本のほとんどの自動車メーカーからなる団体です。
アベノミクスの円安政策やTPPは、これら日本の自動車メーカーに莫大な利益をもたらすものですね。
農協(農業工業組合・JA)
みなさんご存知、農協も自民党の大きな支持母体です。
ただ、近年は小泉新次郎農林部会長の元、自民党は農協の大々的な改革をしようとしています。
そのため、自民党と農協の仲も、ちょっと悪くなりつつあります。
自民党の政策・行動の特徴
では、続いては自民党の具体的政策を見ていきましょう!
細かな政策はこんな感じ!
では、自民党の政策の特徴を、掻い摘んで見ていきましょう!
1:圧倒的な支持率!
自民党は1955年の結成以来、ほとんどの期間、ナンバーワンの座に居座り続けています。
その、圧倒的かつ安定的な支持率を武器に、自らの道を突き進む政党です!
最近は、自らの道を強引に進みすぎて、「強行採決」などのワードで批判されるのも多くなってきましたね!
2:幅広い政策を!
自民党は一応は「保守主義」というイデオロギーを持っていますが、長年ナンバーワン政党に君臨し続けるためには、幅広い層からの支持を取り込まないといけません。
なので、場合によっては「今までのやりかたを守る、保守的な政策」だけではなく、「時代にあった、革新的な政策」を駆使し、幅広い層からの支持を取り込んでいます。
3:自由な経済が一番!
上でも話したように、自民党は「自由主義経済」をモットーとしています。
なので、企業から無闇やたらに税金を徴収したり、関税のルールを作って貿易を制限する、という政府の経済介入を嫌います。
「日本を世界一ビジネスのしやすい国にする」というキャッチフレーズも掲げるくらい、自民党は「企業にやさしい政党」です。
4:国際貢献しましょう!
自民党は自衛隊の国連PKO派遣や、他国軍への援助など、積極的に国際的な活動に参加する政策が目立ちます。
少し前(25年ほど前)の日本は、憲法9条の関係上、自衛隊が海外に行くのを禁止にしていました。
でも、それじゃ他国からの批判が大きかったのです。「世界の問題に、多くの国は軍隊派遣してんのに、日本はしないの?」って。これじゃ外交にも影響が出てきます。
なので、自民党は「自衛隊でもっと世界貢献して、外交をやりやすくしよう!」という思惑があるのですね!
5:ラブ!アメリカ!
また、自民党はアメリカとの関係も非常に大切にしています。
言い換えれば、アメリカとあまり仲良くない国とは、距離を置くようにしています。
しかしここ最近安倍総理は、アメリカと仲が良くない「ロシア」と積極的に関係を良くしようと動いていたりと、今までの流れが変わろうとしています!
このあたりは、今後の動きから目が離せません!
以上が、自民党の概要です!
何度も言うように、自民党は1955年の結党以来、ほとんどの期間、ナンバーワンに居座り続けてきています。
戦後の日本をここまで育て上げたのも、自民党の力があってこそ、と言えるかもしれません。
そんな自民党ですが、近年はグローバル化するテロや内戦の対処などで、自衛隊の任務拡大や集団的自衛権の行使など、今までの「武力を持たない使わない、憲法9条」の考え方とは一線を画する政策が目立ち、日本各地で大きな議論を巻き起こしています。
まさに今、日本政治の大きな流れが変わろうとしているのかもしれません。
今後の自民党、どうなるのでしょうか!?
目が離せません!
ということで、今回はここまで!
また別記事でお会いしましょう!
チャオ!