【政党解説】公明党ってどんな政党? 〜公明党は創価学会?自民党とともに政権を担う、日本でナンバー3の政党・公明党をわかりやすく解説!〜
さて、日本の政治の中にはたくさんの政党がありますが、現在自民党とともに政権を握るのが、公明党です。
今回は、この公明党をわかりやすく、かつ深く解説していきます!
それでは早速、レッツビギン!
目次
公明党って、どんな政党?
公明党の概要
まずは公明党の概要を見ていきましょう!
公明党ってこんな感じ!
歴史
公明党は、1961年に「創価学会」という宗教団体の池田大作会長が結成した「公明政治連盟」という組織が始まりです。
で、3年後の1964年には公明政治連盟が「公明党」という改名し、現在の公明党は生まれました。
その後、単独で大きな議席を取ることはありませんが、1993年には「非自民・非共産の政党で組まれる連立政権」に参加し、政権を担うことになります。
しかし、1999年からは立場を一転し自民党と組み、以降は現在まで自民党と政権を組むことになります。
公明党はあくまでも「中立」の立場なので、時代によって自民党側にも、反自民党側にもつくことができる政党なのです!
議席数
2016年12月現在の議席数は、衆議院が35議席で、参議院が25議席です!
衆議院・参議院ともに自民党、民進党に次ぐナンバースリーの規模の政党です!
公明党の幹部
では、公明党の偉い人たちをチャチャッと見ていきましょう!
代表:山口 那津男(やまぐち なつお)
幹事長:井上 義久(いのうえ よしひさ)
中央幹事会会長:漆原 良夫(うるしばら よしお)
政調会長:石田 祝稔(いしだ のりとし)
出典:公明党のウェブサイト
公明党の政治スタンス
自民党の政治スタンスとしては、
- 経済統制はちょっと小さめ
- 政治・文化的統制はちょっと大きめ
という特徴があります。
ただ、数ある政党の中でも、公明党は一番中立的(中道)な立場の政党です!
経済統制はちょっと小さめ
経済に関しては、自民党の「自由市場経済」の考え方に近いですが、自民党よりも「低中所得者向けの手当ては厚くしよう」という政策が目立ちます。
政治・文化的統制はちょっと強め
この部分も、自民党寄りの政策が多いですが、自民党が提案する、緊急事態の時は政府の権限を一時的に大きくする「緊急事態条項」は、憲法に盛り込むべきではないと主張したり、自民党よりかは統制は弱い政策が目立ちます!
公明党の支持団体
政党にとって、支持団体は非常に大切です。
各政党は、その支持団体に有益な政策を建てるかわりに、選挙の時にガッツリとその政党の候補者に投票をしてもらいます。
創価学会
公明党の特徴は何と言ってもコレ!
日本でも最大級の宗教団体、創価学会という宗教が支援をしている、という部分です。
創価学会は公称で「日本では827万世帯、世界では192カ国に会員がいる」宗教団体です。
827万世帯ってすごいですね!例えば、1世帯3人家族だとすると約2,500万人に会員がいることになります。日本の人口の5分の1です。笑
で、そんな創価学会が公明党を支援しているのです。
というか、元々公明党を作ったのが創価学会の三代目会長である池田大作さんなので、「創価学会の政党」といっても過言ではありません。
なので、選挙時には、全国に散らばる創価学会のメンバーが総力を挙げて、公明党を応援するのです!
↑池田大作さん(右)と中国の温家宝元首相
宗教団体が政治に参加していいの?
日本には、宗教と政治を分けよう、という政教分離の考えがあります。
で、度々「公明党って、政教分離のルールに反してない?」という議論が起ります。
結論から言うと、公明党はセーフです。
かつて(1970年頃まで)は、公明党は結構ゴリゴリに創価学会の考えを前面にだしており、それが政教分離に引っかかっていて、多くの批判が出ていました。
なのでそれ以降、公明党は自ら「政教分離」を唱え、創価学会の考えを表に出さないように引っ込めたのでセーフ、という感じですね!
今ではあくまでも「創価学会は、公明党の支援団体のひとつ」という形です。
宗教団体が、政党の支援団体っていいの?
これは全然オッケーです。
宗教団体の思想を政治に反映させるとアウトですが、宗教団体に支援してもらうだけなら全然オッケーです。
現に、自民党は日本各地の神社で構成される「神道政治連盟」やその仏教バージョンの「全日本仏教会」からの支援を受けています。
民進党も「立正佼成会(りっしょうこうせいかい)」や「天理教」などからの支援を受けています。
公明党の政策・行動の特徴
では、続いては公明党の具体的政策を見ていきましょう!
細かな政策はこんな感じ!
では、公明党の特徴を、掻い摘んで見ていきましょう!
1:中立の道を突き進む!
公明党は、中立な立場を取るが故、色んな色に染まることができる政党です。
1993年に、自民党が選挙で負け、「非自民・非共産」の連立政権ができた時はこれに参加しましたが、その後自民党が政権を取り戻し、1999年には自民党の連立政権に参加しています。
このように、時代に合うように、政党の色を変えることができる、という点が公明党の特徴です!
2:大負けしないが、大勝ちもしない。
公明党は、選挙で大きく議席を獲得することもありませんが、逆に大きく議席を減らすこともあまりありません。
大負けしない理由は、何と言っても創価学会です。
創価学会の組織票が必ずあるので、一定数の議席は必ず獲得できるのです。
しかし、政策は中立を取っているので、正直言ってあまり政策で目立つことはありません。
なので、国民の心をグッと掴んで選挙に大勝する、ということもあまりないのです。
3:自民党のストッパーの役割を果たす!
現在の政権は、自民党と公明党の連立政権です。
なので、政府を運営する上で、自民党のやりたい放題を止めることができるのは、同じ政権に参加している公明党だけなのです。
具体的には、アベノミクスに乗り遅れた「地方経済」を活性化させるために、2015年に「プレミアム商品券」を作ったり、これまたアベノミクスの恩恵をあまり受けていないとされる「中小企業」の税金を下げる、という提案も実現に向けて着々と進んでおります。
このように、自民党の政策によっての恩恵を受けていない人へのフォロー、というのも同じ連立政権を組んでいる公明党だからこそできることなのです!
4:地方・中小企業を大切に!
公明党は自民党と連立政権を組んでいるので、自然と政策も自民党と似たようになってきます。
ただ、公明党の政策の特徴は「自民党よりも地方や中小企業を大切にする」という部分があります!
なので、自民党の「都会にある大企業よりの政策」の欠点を「公明党の地方・中小企業寄りの政策」でカバーしている、というなんとも絶妙な関係の上で、連立政権が成り立っている、とも言えるのではないでしょうか!
以上が、公明党の概要です!
近年、自民党が多数派で押し切る「強行採決」が目立つようになってきており、それに対する野党の反感も大きくなってきています。
そんな時代からこそ、自民党と野党側の間にいる公明党の役割も大きくなってきているのではないでしょうか。
ということで、今回はここまで!
また別記事でお会いしましょう!
チャオ!