【政党解説】日本共産党ってどんな政党? 〜共産主義?反安倍政権を徹底的に貫く政党・日本共産党をわかりやすく解説!〜
さて、日本の政治の中にはたくさんの政党がありますが、その中でも一番異色を放ち続ける個性的な政党といえば、日本共産党です。
今回は、この日本共産党をわかりやすく、かつ深く解説していきます!
それでは早速、レッツビギン!
目次
日本共産党って、どんな政党?
日本共産党の概要
まずは日本共産党の概要を見ていきましょう!
共産党ってこんな感じ!
名称
正式名称は日本共産党で、略して「共産党」です!
ただ、中国など他の国にも共産党はありますので、区別して言う時は「日本共産党」と表記します!
歴史
共産党は、1922年に設立された、現存する政党で一番歴史のある政党です!
この頃は、レーニンやスターリンが率いるソ連が中心の「コミンテルン」という「世界の共産主義者たちが集う組織」にも加盟していた、バリバリの共産主義政党でした。
言うなれば日本共産党は「世界の共産主義者が集まる団体の日本支部」のような存在でした。
なので、この頃は共産主義や社会主義を目指す、ソ連や中国ともめちゃくちゃ仲がよかったのです。
共産主義・社会主義って?
共産主義とは、簡単に言うと「完全なる平等の元の、平和な世の中」を目指す政党です。
お金持ちもいなければ、貧乏人もいない。
平等の元では、競争や争い事は起きない。
競争や争い事がなければ、国民を縛るルールもいらない。
そんな「自由と平等と平和で満たされた、理想的な社会を作ろう!」という思想が「共産主義」というものです。
ただ、いきなり「平等な世の中」にはならないですよね。
「平等な世の中」を目指すためには、まずは政府が国をコントロールしなければなりません。
なので「共産主義の実現のために、政府が社会をコントールしよう」という考え方が「社会主義」というイデオロギーになります!
そして、この頃の共産党って、結構過激な集団だったんです。
ある共産党員がスパイ容疑をかけられ、リンチされて殺される、なんて事件も起こったりしました。
また、このころはまだ日本もバリバリ戦争中で、天皇万歳の世の中です。
そんな世の中で、共産党の考えって、日本政府と全く異なる考えだったんですね。
なので、日本政府からの弾圧もめちゃくちゃ受けたりしてました。
しかし、1945年に第二次世界対戦も終わり、日本はアメリカと仲良くなり、アメリカと対立するソ連や中国とは、国として距離を置くようになります。いわゆる冷戦の始まりです。
そうなると、日本共産党も、ソ連や中国とも距離を置き「世界の共産主義者が集まる団体の日本支部」という存在から「日本独自の社会主義・共産主義を目指す、独立した日本共産党」のように生まれ変わりました。
なので今では、いくら「社会主義を目指す共産党」と言っても、中国やロシア(ソ連)とめちゃくちゃ仲がいい!というわけではありません。
議席数
2016年12月現在の議席数は、衆議院が21議席で、参議院が14議席です!
衆議院・参議院ともに民進党に次ぐ「野党で2番目にデカイ」の規模の政党です!
共産党の幹部
では、公明党の偉い人たちをチャチャッと見ていきましょう!
委員長:志位 和夫(しい かずお)
書記局長:小池 晃(こいけ あきら)
共産党の政治スタンス
自民党の政治スタンスとしては、
- 経済統制は大きめ
- 政治・文化的統制は小さめ
という特徴があります。
簡単に言うと、自民党の真逆にいる政党、それが共産党です!
経済統制は大きめ
共産党は何よりも「平等」を大切に考えています。
そのため「お金持ちや大企業から絞れれるだけ税金を搾り取って、それをあまりお金のない人たちに還元しまくるぜ!」という政策が目立ちます!
政治・文化的統制は小さめ
一般的に共産主義・社会主義というと「国民の縛り付け、自由を取り上げ、コントロールする」というイメージがありますが、日本共産党は「憲法に記載されている国民の自由と平和」をめちゃくちゃ大切にしています。
なので、国民の権利を制限する、自民党の「特定秘密保護法」や「緊急事態条項」、日本の平和主義に抵触する「憲法9条改正」や「集団的自衛権」などは徹底的に批判しています。
日本共産党の支持団体
政党にとって、支持団体は非常に大切です。
各政党は、その支持団体に有益な政策を建てるかわりに、選挙の時にガッツリとその政党の候補者に投票をしてもらいます。
全国労働組合総連合(全労連)
元々、共産主義や社会主義という思想は「資本主義によって生み出された格差を直すため」に生まれた思想です。
言い換えれば「資本主義の元の競争に敗れた、中低所得者を助けるため」の思想なんですね!
なので「中低所得者の代表である、労働者」にはどストライクな政党なのです。
そこで、働く人たちが集まって作られる「労働組合」の中央組織である「全国労働組合総連合(全労連)」からの支持を受けています。
なので、共産党の政策には「最低賃金アップ」や「ブラック企業撲滅」などの働く人のための政策が多いのです!
共産党の政策・行動の特徴
では、続いては共産党の具体的政策を見ていきましょう!
細かな政策はこんな感じ!
では、共産党の特徴を、掻い摘んで見ていきましょう!
1:安倍の暴走政治は許さん!
共産党は、何よりも「働く人」や「戦争をしない、平和な世の中」を応援するがあまり、自民党とは対立しまくっています。
政策比較表で見てみても、自民党と共産党は真逆の立場にいる政党ともいえるでしょう!
2:みんなで協力して自民党を止める!
共産党は、自民党の独走を何としてでもとめたいので、野党で手を組んで自民党の独走を阻止する「野党共闘」の仕掛け人です。
政党が違えば各種政策も異なるので、「違う政党同士が手を組んで、選挙を戦う」ことが容易ではありません。
しかし、2016年の参議院選挙では、共産党の掛け声のもと、民進党・社民党・生活の党の計4党が「打倒安倍政権」を共通目標とし、手を組んで戦ったのです。(野党共闘)
具体的には「一人しか当選しない地域」では、上記4党で候補者を一人だけに絞ったのです。
例えば、「このエリアは共産党から立候補しません。だから、代わりに民進党の候補者に入れてあげてね!」というように、4党が各エリアで「持ちつ持たれつつの関係」になったのです。
この2016年の野党共闘は、成功したわけでもありませんでしたが、そんなに効果がなかったわけでもありません。
ですので、今後もこの「野党共闘」は続くとみられます!
3:俺らに政党交付金や企業からの献金は必要ねえ!
これ、共産党のかっこいいところです。
普通、政党には「政党交付金(政党助成金)」というお金が国から支給されますが、共産党はこれを受けとっていません。
政党交付金は、国民の税金の中から「人口×250円」の金額を、その政党の規模の大きさに準じて山分けします。
日本の人口は大体1億2700万人くらいなので、毎年「1億2700万人×250年=約320億円」もの大金が、政党で山分けされているのです。
しかし、共産党は「国民から自動的に集められたお金を、政党が使うなんて恐れ多いわ!」ということで、この政党交付金を受けっとていないのです!
しかも、企業からの献金も受けとっていません!
共産党はあくまでも「労働者の味方」なので、企業から献金を受けとっちゃうと、どうしても「企業の味方」にならなくちゃいけなくなっちゃいます。
そこで、共産党は「労働者の味方」という筋を通して、企業からの献金は受け取りません!
共産党、かっこいいですね!
なので、共産党が発行している「しんぶん赤旗」の利益や、個人の共産党員からの寄付金などで共産党は生計を立てています。
4:大企業と富裕層から、搾り取っちゃうぜ!
自民党の政策では「大企業からはあまり税金を取らず、事業拡大や給料アップにバンバンお金を使ってももらおう!」という考えが大きいですが、共産党は「大企業やお金持ちから税金を搾り取りまくって、それを国民に還元しよう!」という考えが大きいのです!
あくまでも「平等な社会を作ろう!」という考えを貫き通すのです!
5:外交は、話し合いだ!
外交面でも、自民党の政策では「アメリカとの協力関係を見せつけることで、中国や北朝鮮をビビらすぜ!」という考えが大きいですが、共産党は「そんな脅しよりも、とりあえず落ち着いて話し合おうよ!」という考えが大きいのです!
まさに「平和的」な考えですね!
以上が、共産党の概要です!
近年、自民党が多数派で押し切る「強行採決」が目立つようになってきており、それに対する世論の反感も大きくなってきています。
そんな世の中で、共産党は「反安倍政権」のスタンスを全面に出し、2016年参議院選挙では大きな飛躍をみせました。
今後も共産党は飛躍し続けれるのでしょうか?見ものですね!
それでは今回はここまで!
また別記事でお会いしましょう!
チャオ!