国会って、なに? 〜通常国会、臨時国会、特別国会の違いをわかりやすく解説!〜
国会、という言葉ほど知ってそうで知らない言葉は、あんまりないと思います。
三権分立の記事でお話しした様に、国会とは「日本の立法機関」であり、国の法律や予算などを会議で決めます。
でも、この国会って一年中開いている訳でも無いのです。
国会には、「通常国会」「臨時国会」「特別国会」の3種類の会期があり、その会期中でしか、基本的に国会での会議は開かれません。
それでは、これらの3種類の国会の違いについて見てみましょう!
レッツ ビギン!
3種類の国会会期
通常国会(常会)
通常国会は、毎年必ず開かれる、150日間の会期です。
基本的に毎年1月から6月にかけて開かれ、この期間は国会議員は国会議事等に集まり、様々な会議で話し会います。
この通常国会ではまず次年度の予算が決められます。
国会の年度始まりは、学校と同じく4月始まりなので、1月に話し合いをスタートし、その年の4月から始まる次年度の予算を話しあいます。
この通常国会での、予算を決める会議は非常に重要な会議になるので、国会のテレビ中継やニュース報道なども非常に大きく、国会議員たちもやる気満々で臨みます。
基本的に毎年、会期の前半には予算を決め、後半には重要な法案を話し合う、というケースが一般的です。
臨時国会
臨時国会というと、なんか緊急事態が起こった際に開く国会のようなイメージがありますが、ほぼ毎年開かれています。(ただ、あくまでも「臨時」国会なので開かなくても良いです。)
多くの年は、1月から6月までは通常国会をし、少し間を空けて9月や10月〜11月や12月まで開かれ、様々な法案などの話し合いをします。
言うなれば、通常国会は「年明けから夏にかけての国会」で、臨時国会は「秋・冬の国会」のような感じです。ニュースなどでも良く「秋の臨時国会」というワードが使われたりもします。
この秋の臨時国会は、会期は決まっていませんが大体毎年60日(2ヶ月)ほど行われます。
ただ、通常国会は年1回しか開かれないのに対し、臨時国会は2回でも3回でも開くことは可能です。
そのため、急に国会を開かなくてはならない場合、例えば「大きな災害が起こった!」や「やばい!予算が少なくなってきたから、もうちょい予算増やさな!」といった際にも臨時的に開かれます。
特別国会
特別国会は、あくまでも「特別な」国会です。
これは、衆議院の総選挙後に行われる国会です。
衆議院が解散すると、内閣もリニューアルしなければなりません。
したがって、衆議院解散後、総選挙にて新たな衆議院メンバーのもと、この特別国会を開きます。
そして、この特別国会の初めに内閣は総辞職し、間もなく新総理を任命し、その総理が大臣を任命し、新しい内閣ができるのです。
いわば、特別国会は「新しい内閣を作るための国会」のような形ですね。
このように、多くの場合、特別国会では新しい内閣をちゃちゃっと決めるだけなので5日間くらで終わります。
で、その後の通常国会や臨時国会から、新しい布陣で心機一転スタート!という形ですね!
会期中に話しあいが終わらない場合は?
以上のように、各国会には会期があり、あらかじめ設定された上で国会を開くのですが、話し合いがもつれてしまった場合は、会期中に終わりそうにないこともよくあります。
その場合は、総理(内閣)の判断で、会期を延長することもできます。
ただ、何回も延長すると話し合いがグダグダになったり、次の通常国会などに悪影響が出るため、通常国会は1回、臨時国会と特別国会は2回ずつのみ延長することが可能です。
その他の会期
以上の「通常国会」「臨時国会」「特別国会」以外にも「参議院の緊急集会」があります。
これは、衆議院が解散して、動ける議員が参議院議員しかいない時に、何か重要な事柄を決めなければならない時に開かれます。
ただ、今までに1952年と1953年にしか開かれた実績がないため、特に覚えておく必要はないでしょう・
まとめ
以上のように、一口で「国会」と言っても、実は3種類あり、一年中開いているわけではないんですね。
ですので、年が明けた際は「もうすぐ通常国会だ!」や、秋口になってきたら「臨時国会はじまるかなー」なんてことを意識すると、政治の動きも掴みやすくなってくるのではないでしょうか!
それでは今回はここまで!
また次回お会いしましょう!チャオ!