【第1弾】第192回臨時国会の成立法案をまとめてみた【新法案】 〜カジノ法法案?TPP法案?自転車活用推進法案?わかりやすく解説!〜
2016年9月26日から始まった「秋の臨時国会」も、12月17日を持ちまして閉会しました。
TPPや年金カット法案、カジノ法などで、与野党のアツい想いが駆け巡ったこの国会ですが、みなさんこの約3ヶ月の国会で、何本の法案が通ったと思いますか?
5本?
10本?
20本?
いやいやいやいや、なんと計41本もの法案が成立したのです!
上でもお話ししたように「TPP法案」や「年金カット法案」「カジノ法案は非常に話題になりましたが、その他にも様々な法案が成立していたのですね!
例えば「自転車もっと使おうぜ!法案」や「電柱を無くそうぜ!法案」など、ちょっと変わった法案もあったりします。
でことで、この41法案、どんな法案なのかざっくりみてみましょう!
それでは、レッツビギン!
目次
今回成立した法案一覧
まずは今回成立した法案をみていきましょう!
法案には大きく分けて、まったく新しい法案の「新法案」と、今ある法律を修正する「改正法案」の2種類があります。
今回は、新法が14本、改正法が27本成立しました!
では、まずは一覧をみてみましょう!
新法:14本
新法14法の内、衆議院議員提出法案が8本、参議院議員提出法案が2本、内閣提出法案が4本となっています!
議員提出法案と内閣提出法案の違いはこちらの記事で!
詳細は追ってみていきますね!
改正法:27本
改正法は27法の内、衆議院提出法案が4本、参議院提出法案が3本、内閣提出法案が20本となっています!
では、今回の記事では、「新法14本」を解説したしまして、第2回のこちらの記事では、「改正法前半14本」、第3回のこちらの記事では「改正法後半13本」を見ていくことにしましょう!
新法全14本を、さくっと解説!
では新法の法から一本づつ見ていきましょう!
カジノ法案(IR推進法)
正式名称
特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律
内容
この法律は「カジノとかホテルとかショッピングモールとかが一緒になった、でかいリゾート施設作ろうぜ!」というものです。
現在カジノは日本では違法とされていますが、これを作ったことによってカジノを作ることは合法となりました。
狙いはもちろん経済発展ですね。
リゾート施設を作ってからはもちろん、作るだけでも莫大な雇用を生み出します。
でも、ギャンブルにはもちろん「依存症」や「犯罪」などのデメリットも付いてきます。
なので、そのあたりはまた後ほど話し合おうぜ!という形になっています。
賛成と反対
賛成派:自民党・維新
反対派:共産党
公明党は党内で賛成と反対で別れたため、党の方針よりも議員個人の意見を優先しました。
民進党・社民党・自由党は、十分に話し合いができてないので結論はだせない、という形で、採決には不参加でした。
教育機会均等法
正式名称
義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律
内容
この法律は、義務教育上での「休養の必要性」を認め、いじめなどでの不登校の認可とその支援を決める法律です。
しかし「不登校の子の学校復帰促進は、さらに子どもを学校から遠ざけるのではないか」という反対意見も上がっています!
賛成と反対
賛成派:自民党・公明党・維新・民進党
反対派:共産党・社民党・自由党
休眠預金法
正式名称
民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律
内容
これは「10年以上使用されていない銀行口座のお金が、政府が指定したNPO法人などが運用できる」ようになる法律です。
あくまでも「運用」なので、持ち主が名乗り出るとその金額は返してもらえるのですが、「政府が指定したNPO法人」への利益誘導じゃないか!などの反対意見もあります。
賛成と反対
賛成派:自民党・公明党・維新・民進党
反対派:共産党・社民党・自由党
部落差別解消法
正式名称
部落差別の解消の推進に関する法律
内容
これは名前の通り「部落差別をなくしていこう!」という法律です!
ただ一方で、「部落差別は順調になくなってきているのに、なにをわざわざ今更掘り返すようなことをするのか」という反対意見もあります。
賛成と反対
賛成派:自民党・公明党・維新・民進党・社民党・自由党
反対派:共産党
再犯防止推進法
正式名称
再犯の防止等の推進に関する法律
内容
これは、刑務所から出所してから、仕事や身寄りがない人の社会復帰を支援しよう!という法律です。
満場一致で成立!ハッピー!
賛成と反対
賛成派:自民党・公明党・維新・民進党・社民党・自由党・共産党
反対派:なし
官民データ活用法
正式名称
官民データ活用推進基本法
内容
これは、「国や自治体が持ってるいろんなデータを民間企業が利用できるようにして、経済を発展させようぜ!」という法律です。
ただ「個人情報はちゃんと守られるのか?」などの反対意見もあります。
賛成と反対
賛成派:自民党・公明党・維新・民進党
反対派:共産党・社民党・自由党
無電柱化推進法
正式名称
無電柱化の推進に関する法律
内容
これは、「電線を土の中に埋めて、町の景観を良くしようぜ!」という法律です。
無電柱化は街の外観だけでなく、「災害で電柱が倒れる」などのを防ぐ防災にもなります。
ちなみに、11月10日が「無電柱化の日」になりました!オーイエー!
賛成と反対
賛成派:自民党・公明党・維新・民進党・共産党・社民党・自由党
反対派:なし
自転車活用法
正式名称
自転車活用推進法
内容
これは名の通り「車の代わりに、チャリをどんどん使おうぜ!」という法律です。
なんかちょっとかわいいですね。
これには自転車事故で療養中の自民党・谷垣さんも大満足の様です!
賛成と反対
賛成派:自民党・公明党・維新・民進党・共産党・社民党・自由党
反対派:なし
養子縁組あっせん法
正式名称
民間あっせん機関による養子縁組のあっせんに係る児童の保護等に関する法律
内容
これは「民間の養子あっせん業者を許可制にし、許可がおりた業者には政府が補助し、しっかりした養子縁組を促進しよう!」という法律です。
現在でも民間の養子あっせん業者はあるのですが、ルールが無く荒れていたので、しっかりとした法律を作った形ですね!
賛成と反対
賛成派:自民党・公明党・維新・民進党・共産党・社民党・自由党
反対派:なし
建設職人基本法
正式名称
建設工事従事者の安全及び健康の確保の推進に関する法律
内容
これは「建設現場で働く職人の労働環境や安全性、保険制度を良くしよう!」という法律ですね!
賛成と反対
賛成派:自民党・公明党・維新・民進党・共産党・社民党・自由党
反対派:なし
技能実習法
正式名称
外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律
内容
これは「外国人に安心して、日本で仕事を学んでもらおう!」という法律ですね!
今までは「技能実習制度」という制度がありましたが、それを法律化して、しっかりとした体制を整えよう!という感じです。
ただ、実習生が働き先を選びにくいなどの、実習生の自由があまり認められていない!などの反対意見もあります。
賛成と反対
賛成派:自民党・公明党・維新・民進党
反対派:共産党・社民党・自由党
宇宙活動法
正式名称
人工衛星等の打上げ及び人工衛星の管理に関する法律
内容
これは「民間企業にもっと宇宙産業に入ってきてもらおう!」という法律ですね!
今までは基本的に宇宙産業は「国の監視下」で行われてましたが、国がその間口を広げた感じです。
ただ、「ほんまにこれ、平和目的で使われるの?ミサイル開発とかに使われない?」という反対意見もあります。
賛成と反対
賛成派:自民党・公明党・維新・民進党
反対派:共産党・社民党・自由党
衛星リモセン法
正式名称
衛星リモートセンシング記録の適正な取扱いの確保に関する法律
内容
これは「リモセン(人口衛星で写真やデータをとること)を許可制にして、データ利用・管理をしっかりしよう!」という法律ですね!
リモセンは大きなビジネスにもなりますが、その分悪用される恐れもあるので、というところですね。
ただ、宇宙活動法とともに「ほんまに平和利用限定でされるの?」という反対意見もあります。
賛成と反対
賛成派:自民党・公明党・維新・民進党
反対派:共産党・社民党・自由党
TPP法
正式名称
環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律
内容
でましたTPP!
今年2月に署名に参加したTPPが、12月に国会で承認されましたので、それに伴っての法律の整備がこの「TPP法」です。
具体的には、「著作権などの知的財産権のルール改正」や、外資の参入の妨げになる「独占禁止法のルール改正」などがあります。
賛成反対も、TPPを認めるか認めないかと同じ結果になっています。
TPPについては、こちらの記事で!
賛成と反対
賛成派:自民党・公明党・維新
反対派:共産党
民進党・社民党・自由党は、十分に話し合いができてないので結論はだせない、という形で、採決には不参加でした。
以上が、この臨時国会で成立した、全14本の新法案でした!
では、次回の第2回のこちらの記事では、「改正法前半14本」、第3回のこちらの記事では「改正法後半13本」を見ていくことにしましょう!
それではまた別記事でお会いしましょう!
チャオ!